第百十九回「国立国会図書館 長尾 真VS出版流通対策協議会長 高須 次郎②」

SURVIVE=生き残り

このブログは、一人の人間が”独力”で作家として生き残っていくための奮闘を綴った記録だ。

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    ②他人任せにしない。

    ③毎日更新する。

第百十九回「国立国会図書館 長尾 真VS出版流通対策協議会長 高須 次郎」

次に出版流通対策協議会長 高須 次郎さんの意見

電子書籍化ついて

・流れは止められないが、あくまで国が決めることではなく、自分達で価格を決め進めていく(出版社主導)

②グーグル検索対象外になったことについて

デジタルアーカイブは作らねばいけないが、絶版に限る。

電子図書館の設立について

・人類の未来にとっては必要。しかし、本来図書館は知の集積、その配慮にきちんと線引きしほしい。

・配信料は図書館に行く電車賃数百円ぐらいで、とのことだがこれでは原価を反映せず、出版社がもらえるマージンは少ないため、出版社は成り立たない。

・図書館が電子書籍を買うようになれば、まず図書館が本を買わなくなる。

④出版業界の将来について

・編集者は研究者、作家、漫画家の最初の読者であり、手足となり、批評、添削し支えながら本を作って行く。その中から大家はうまれるが、売れるかどうかは分からない。リスクを背負って出版している。
出版社が立ち行かなくなれば、編集力は量的にも質的にも落ちる。そうなれば活字文化そのものが衰え、国も衰えることになる。

これらを総括して、出版流通対策協議会長 高須 次郎さんは

電子書籍ビジネスは出版社主導で行われるべき』と結論付けている。

私の感想

①について

・書店に行ってもらえば分かるのだが、このスペースと、出版ペースは明らかに合っていない。にもかかわらず出版数が減らないということはそうしないと儲からない。儲ける体質に問題があることは理解できていると思うのだが

②について

・大国のエゴに流されるのではなく、自身の作品を守ることは作家、出版社とも大変立派だとは思うのだが、であるなら何故ファンにもっと還元しようとは思わないのだろうか?

・活字離れが消費者のせいだけだとでも思っているのだろうか?
文化の保護を訴えながら、今まで何もしてこなかった付けがここにきているとは思わないのか?

③について

・賛成については同感

・図書館が商売に口出しすんな、とでも言わんばかりの論調だが、一方では図書館ぐらいしか買ってくれない本を出版している出版社もある。

・配信料についてだが、今でも支払っているのだろうか?書籍を一度買った後も?何のために電子化するんだ。流通や在庫のコスト、刷りすぎての廃棄を減らすためだろうに

④について

・これは同感であるのだが、ならなおのこと今すぐにでもプロの仕事を見せ付ければいい。
素人と自分達が作ったものはこんなにも違うんだ!とうならせることが出来たのであれば、電子書籍化後も消費者は出版社で作った本を買うであろう。

二日に渡る争論の結果見えてきたものは

・早急に出版社、著作権者が打撃を受けないようなビジネスモデルを作ること。単純にフットワークが軽くなるのだから、それの基づいた戦略を練ればいい。

電子書籍化することによって今までとコストがどれほど下がるのか
サーバーの問題や、顧客管理の問題も増える。それらを踏まえていくら本の値段を下げられるのかだ。

といったところか

それにしても出版社には文化が先なのか、商売が先なのか、いつまでも二枚舌振りかざしてないでさっさと金が大事!と態度を示して欲しい。

いっておくが、消費者は出版社の都合を考えられたことは一度もない。出版社の都合で値段が上がっても仕方なく買って
きたに過ぎない。

今更ながらに体質改善が出来ない出版社に苛立ちが募る。一社で持たないのなら合併すればいい。

結局自分のことしか考えていないのだ。

そうしてまごまごしているうちにも虎の子の編集力を在野の連中が身につけるだろう。企業もいつまでも待ってはくれない。広告料は在野の新電子雑誌に流れていく時代はもうきている。

まとめ:まじで頑張って出版社!